震災以降、従来のオール電化からヒートポンプ電化に移行してきたことは、新規ユーザーの声からも解ります。
北国のハウスビルダーも、エアコンの優れた性能と冷房、そして低価格のメリットの恩恵を提案できるようになりました。
タックホームでも、5年間の時を経て、採用を検討してきました。
同時に、自らの体感に基づく ものさし を信じて提案の準備をしています。
創業の頃
灯油FFストーブ 1台+αで全館暖房に挑戦。
3年間、ユーザーにご意見を頂戴し(クレームと言う方が正しいかも)1つの結論がでました。
温風をコントロールするのは、難しい。
熱は、素直に動く。
湿度も、素直に動く。
輻射は、人間を射抜く。
図面や、イメージ図は人間の判断を鈍らせる。
創業間もなく
石油暖房エアコンと言う、経済性と温度管理の容易な商品を採用して、冷房の付加価値に惚れる。
しかし、断熱性能がQ値1.9程度の建物では、温風は軽く移動するだけで、蓄熱してくれない。
床の温度は、ウインターシーズン温まってくれない。
温風暖房器から輻射暖房へ
灯油が安いと言う理由で、床暖房へシフトしたかったが、他社の施工例など 自分の ものさし で快適な床暖房は無かった。
いま思えば、Q値の低い建物ばかり見学していたからかもしれない。
気温を上げるために、40度を超える床暖房しか体感出来なかったのだろう。
スリッパを履かないと暮らせない家に違和感を感じた。
薪ストーブ
ログハウスの建築を経験した。
断熱効果は、グラスウール100ミリ程度と言うが、隙間だらけで、とても高性能と言えない。
しかし、薪ストーブは温風が出ませんが、輻射というエネルギーが、建物を暖め、人間を包み込む感覚を得た。
悪くない。
灯油輻射暖房
いわゆるFFストーブですが、各メーカー温風タイプが激減。
考えてみれば、灯油エアコンなど、既に消えている。
あれだけ温風に拘っていたストーブメーカーが、輻射に移行した理由は解らない。
我が家でも、輻射→温風→輻射に交換して、家族5人全員が、輻射があたたかいと思っている。
低燃費で効率よく暖房する方法として輻射に着目したのがこの頃。
震災前
深夜電力=省CO2 の頃
第一段階は、深夜電力の1階スラブヒーターと、2階ホールに1台の提案。
熱交換換気の恩恵をプラスして、各部屋に供給したいと言う願いでした。
温度湿度ともに、全館暖房と変わらない数値を叩きだしましたが、熱の有る部屋無い部屋との誤差が埋められません。
全室全館暖房の優位性を感じる結果となりました。
当時は、小型蓄熱暖房を2階全部屋に配置していましたので、私の ものさし です。
震災後
電化=ヒートポンプ
ガスヒートポンプも登場、エネルギー事情は常に変化する中、色々なエネルギーをハイブリッドに使う事が主流になりつつあります。
しかしもガス単価もばらつきがあり、CO2効率を単純に価格に出来ない悩み。
私が電化暖房で初めて知った、高断熱と全館暖房に拘りたい ものさし が葛藤しています。
低温パネルヒーター
私の知る暖房を超越した。
深夜電力時代に、低温大容量蓄熱のメリットを感じる。
局所高温 と 分散低温の体感の違いを湿度感でも表現したいが、 自分の ものさし を証明する方法が無い。
エアコンオンリー住宅視察
岩手県内・山形県・宮城県・秋田県・北海道
昨日までに数十件のエアコンオンリー住宅を体感してきました。
私の ものさし です。
厳寒期、足元の冷たさが気になる。
やっと納得の1軒に出会いました。
新潟県です。
盛岡より温暖地と言われる場所に、Q値1.1の木造住宅。
エアコンは1台。
家の隅々まで温度ムラが無い。
換気システムは、気流を抑えた仕組みで、偶然にも当社と同じシステム。
この感覚だ!と、思わず叫んでしました。
キャンプ
ウインターキャンプでの出来事
テント内で炎を燃やす。
調理や暖房の為でした。
大量の燃料を消費するのに足元は温まらず、頭ばかりもやもやと暖かい。
有る時、マッチの火が付かない事態が発生。
二酸化炭素中毒寸前の状況です。
命の危機に遭遇して振り返る。
燃費の良い方法の方が温まる事に疑問を持つ。
たとえば、コンロでやかんのお湯を沸かす。
やかんの輻射熱と水蒸気の潜熱なのか・・・・?
県立大学の本間教授に訪ねる?
学問は不得意な私ですが、断熱も無いキャンプテントで快適に過ごせる理由について、深夜まで熱く論議。
言葉や文字に出来ないが、自分の ものさし で暖房を今一度掘り下げて考える。
サーモカメラ
非接触温度計やサーモカメラを購入。
気温・湿度・気流を測定して、快適の ものさし を頭で考える。
なんとか輻射を計りたい思いで導入。
本間教授が、発熱ガラスや潜熱蓄熱ガラスを教えてくれた。
なぜ、蓄熱しないペアガラスが断熱なのか?
窓ガラスは原則発熱しない。
サーモカメラに見えたのは、私の顔。
Low-Eガラスは、私の放射したエネルギーを、私に戻してくれたのだ。
誰かが教えてくれた。
大きな石油ストーブの柵がメッキなのは理由が有るよ。
柵が熱くならないようにするため!
ビックリした。
黒い鉄は蓄熱、銀の鉄は遮熱。
いま、自分の ものさし で理解に苦しんでるのが、同じ温度の床材でも、直接足に触れると冷たく感じる物が有る。
たとえば、フローリング・畳・大理石
全く同じ放射温度なのは確認した。
人体エクセルギー の理解
人間は、偉大なる宇宙からエネルギーを受けている。
同時に、人間は宇宙にエネルギーを発している。
サーモカメラを宇宙に向けて、自分の ものさし に自信がついた。
PMV 予測平均温冷感 これがすべてと思えないが、自分の ものさし に一番近いと感じる事ができた。
蓄熱を理解する必要が有りそう。
高断熱・高気密・高蓄熱が、放射温度に重要な役割をすると解釈。
費用対効果は、建築の永遠のテーマで有る事は当然の前提。
つづく まだまだ
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